片付けられない方というと、『だらしないから』と思われてしまうこともあるでしょう。しかしそれには様々な要因があるかもしれません。その中には、心の病が潜んでいることも考えられるのです。中でも、ADHDという言葉を聞いたことがあるでしょうか。

ADHDは、注意欠陥多動性障害(Attention Deficit Hyperactivity Disorder)という脳における病です。また、この病気から多動の部分を抜いたADDという病名もありますが、同じものだと言うことができます。

ADHDの症状には、1つの物ごとに集中できないというものや、何を最初に行うべきかということが判断できないということ、そしてちょっとしたミスを連発してしまうというようなものがあります。

幼い頃に発症することも多い症状なのですが、大人になってから発症することも多々あるのです。注意力が散漫になること、じっとしていられない、突然何かをしたくなるといったことがADHDのポイントとなるでしょう。

これは、前頭葉が上手く働いていないことが原因であるとも言われていますが、実際のところはまだ明確なADHDの要因はわかっていないのです。ADHDの人は物忘れを良くすることや、自分が集中できる物ごとに差があるということもあります。

また、思ったことをそのまま言ってしまうようなところもあるのです。そういったADHDの特徴の中には、片付けができないという点があります。ADHDの方ならば、ちょっとしたことでも、できたなら自分を褒めてあげることも改善策の一つになりますし、その時に取り組んでいる事柄について、一生懸命さを持つということも重要ポイントです。

さらに、いきなりできないことに手を出そうとするのではなく、できる範囲のことから順を追って行うようにするというようにしましょう。多動性のないADDの方であれば、やるべきことをリストアップして何を最初に行うべきかを決めることも良いですし、やることがあるなら、少しずつコツコツと行うようにして、一気に片付けてしまうという意識を持たないこともポイントになります。

一気にやろうとすると、かえって頭がごちゃごちゃしてしまうことがあるからです。さらに、要らない物は勇気を持って捨ててしまうというのも一案でしょう。物を少なくしていくという事が重要なのです。必要なものとそうでないもの、直ぐには判断を決めかねるものといった3つのカテゴリーに分けてみると良いかもしれません。

直ぐに判断できなかったものについては、日を改めて考えるとよいでしょう。収納できなくなってきた本やCDなどについては、潔く古い物から捨てて行くことも手段の1つですね。何が要らない物なのかということを、きちんと判断することが大事でしょう。

特に女性であれば大人になってからADHDを発症することも多いのですが、もし自分がそうだとしても、そんな自分も受け入れて、あまり自己嫌悪に陥らない様にすることも大切です。

そして、工夫次第で、片付けられるようになっていくことも可能だと言うことも、覚えておきましょう。